2021年10月 大山登山

鳥取県の大山に登ってきました。
10月も下旬に入り、ここ数週間で急に気温も下がって、めっきり秋らしくなってきましたね。各地で紅葉シーズンも始まり、どこかのお山で紅葉でも見ようかと思い、鳥取県にある大山に行くことにしました。
大山は日本百名山のひとつで、中国地方の最高峰。
私もスキーとゴルフで何度か訪れた事はありますが、登山は今回が初めて。
数年前から、いつかは登りに来ようと思っていた山です。

【AM6:00 南光河原駐車場】
土曜日の仕事を終わらせた後、夕方に自宅を出発し車で鳥取県へと向かう。
蒜山高原サービスエリアで時間調整したのち、午前12時に駐車場到着。
南光河原駐車場は今回の登山口である夏山登山口のすぐ近く。
早々に満車になる事が予想された為、早めに到着したが既に8割がた埋まっていた。
明日、日曜日の登山客は多そう、出発は6時に設定して眠りについた。

【AM6:03 夏山登山口 出発】
車の中で寝袋にくるまり、朝5時まで睡眠をとる。
途中、寒さで目を覚ましたが、午前3時前には駐車場は満車になっていたと思う。
予定通り朝6時に駐車場を出発。あたりは日の出前だが少し明るくなってきていた。

最初のうちは石畳の階段が続く。登山客はまだ少ない。
この時点で気温7℃。朝一で着込んではいるがやや寒い。

登山口から少し登ったところに「一木一石運動」の石置場がある。
私も小さめの石を二つ拾い、ザック両脇のサイドポケットに入れた。
これからの登りの事もあるので、ここらへんは控え目に(笑)

【AM6:17 大山1合目】
大山の夏山登山口には下から順番に合数の表示がされている。
この時点では知らなかったが、本日の目的地・弥山山頂が10合目となる。
これから山頂にむけて、この数を追って登っていくことになる。

【AM6:28 大山2合目】
2合目には団体の登山者さん達が休憩していた。
ここまで30分ほどの登りで身体も温まってきたので、先に進む。

【AM6:38 大山3合目】
このころには日も昇り、だいぶ明るくなってきた。
登山道は綺麗に整備された階段が続く。傾斜も緩いし、すごく歩きやすい。

【AM6:48 大山4合目】
ドライレイヤー含めて4枚ほど着込んでいたので暑くなって汗をかいてきた。
中に着込んでいた薄手のフリースを1枚脱ぐ。
この時点で、ファイントラック社のドライレイヤー・半袖Tシャツ・薄手のアウターシェルの3枚。

この辺りで標高1100m。
振り返ると、木々の間から米子の街と境港が見える。

【AM6:59 大山5合目】
休憩無しで、出発から1時間。マイペース登山でここまで順調。
先月の剱岳登山と比べるとハイキングコースといった感じ(笑)
このすぐ先に‟元谷別れ”という、夏山登山道と行者谷コースの合流地点がある。

【AM7:11 大山6合目】
6合目には樹林帯を抜けて、展望が開ける。

ここからは日本海まで綺麗に見渡せる。

6合目には立派な避難小屋が建っていた。
中には入っていないが、快適そうな避難小屋。

展望図を見る限り、右側のピークは弥山山頂、中央の少し雲がかかっているところが剣ヶ峰かな?
北側斜面は、「伯耆富士」と呼ばれる大山のイメージと違って切れ落ちた岩壁になっている事がわかる。

【AM7:23 大山7合目】
6合目からは徐々に斜度を上げる。
ここで標高1500mくらい。

真っ赤な実が目を引く。
「しかし、まったく紅葉してないな・・・」
今更ながらに気付いたが、大山の紅葉はまだ始まっていないようだった。。。
地元の登山者さんに聞いたけど、今年は暖かい日が続いたので例年よりも少し遅めだって。

【AM7:42 大山8合目】
「紅葉は無くても、景色は綺麗だよね」
そう自分を慰めながら登ってくると、早8合目。

ここまで来ると木道が現れて、山頂に向かう稜線が見通せる。
「なんか、ヤバいくらい綺麗!」

「この木道は、天空へとつながる道か!?」
山頂へと続く道が、朝日と青空に照らされて綺麗だ。
「来て良かった。。。」 紅葉無くても満足。

【AM7:48 大山9合目】
ついに9合目、山頂まであと少し。
8合目から先は特別天然記念物の「大山キャラボク」を保護するための木道を歩く。
この木道がすごく歩きやすい。
綺麗な景色にテンションが上がり、人が居ないところで思いっきり木道を駆け上ってみた。
(このへんは以前から見ているNHKグレートトラバースの田中陽希さんに影響されてます・笑)

山頂付近はキャラボクの群生が広がり、数日前に降った初冠雪の雪もまだ残っている。

【AM7:54 山頂避難小屋】
避難小屋が見えた、山頂はもうすぐ。

雪がわずかに残る、山頂までの道。

【AM7:55 大山山頂】
標高1709m 大山山頂 到着
登山口から2時間足らずで登頂。
コースタイムは3時間と考えていたので、思ったより早く着いた。
景色見ながら写真撮りながらマイペースで登ってきたけども
一度も腰を下して休憩していなかったから、こんなもんなのかな?
(ちなみに田中陽希さんは番組で、重い荷物背負って1時間45分で踏破していました)

頂上テラスからの景色も最高!
「風は無いけど、少し寒い・・・」
このあとは、お腹も減ったし、お楽しみの食事タイムかな。

大山(弥山)山頂 標高1709m
大山は鳥取県にある標高1729mの山。鳥取県及び中国地方の最高峰。
鳥取県西部の旧国名が伯耆国であったことから伯耆大山、
あるいはその山容から伯耆富士や出雲富士とも呼ばれる。
日本百名山や日本百景にも選定され、鳥取県のシンボルの一つとされている。
最高点は剣が峰であるが、剣が峰に至る縦走路が通行禁止とされている事や
古くから第二峰の弥山で祭事が行われたことから、一般には弥山を頂上としている。
(引用文)

弥山山頂には見晴らしの良いデッキテラスがある。
デッキの上には初冠雪の時の雪が残っていた。
山頂の気温は1℃。少し寒いが、登りで熱くなった身体を冷ますのに心地よい。

山頂テラスの奥からは剣が峰を望むことが出来た。雲が晴れて幻想的。
ここでカメラを構えていた登山者さん曰く、雲が切れるまでここで1時間も待っていたそうである。
グットタイミングで運が良かった(笑)

目をこらすと剣が峰に向かって人影が二つほど見えた。
「あれ人かな~?」
剣が峰までのルートは現在、崩落の危険性から通行止めになっているが、
バリエーションルートとして夏や冬に登る人もいるらしい。
「私は怖いから無理かな・・・」 通行止めにしておいてくれた方が諦めがつく。

景色を眺めているうちに身体も冷えてきた。
「ここらで飯にしよう」
まだ朝8時だけど、休憩無しで登ってきたので腹ペコだ。
前日夜に駐車場で淹れたコーヒーがまだぬくぬくで美味い。
(山専ボトルの保温力すごいなぁ)

メニューはいつもどおりの、おにぎりとインスタントラーメンだけど
寒い山頂で食べるには最強のメニューですね。
熱々に煮込んだカップヌードルが空腹の身体に染み渡る。。。

山頂に到着したころには10名くらいしか居なかった登山者が、
食事をしているわずか30分ほどの間にどんどん増えてくる。
山頂テラスも多くの登山者で賑やかになってきた。
「そろそろ帰りますか」

下山は来た道を戻り、‟行者谷分かれ”から‟元谷”を経由して‟大神山神社”に下りる行程。行きの行程より少し遠回りになるが、下りだし大丈夫だろう。
山頂の避難小屋には売店もあり、この日は9時から営業。
営業開始を待ってお土産を購入。トイレだけ済まして下山にとりかかる。

おっと、下山前に忘れないように登山口から持ってきた「一木一石運動」の石を置いていく。

一木一石運動は頂上の土砂流出による裸地化の回復の為に、
登山者一人ひとりが木一本、石一個をもって登り、頂上の回復を目指す運動。
大山の保護は多くのボランティア活動で成り立っているらしい。
「次はもう少し沢山持って、登ろうか。。。」

【AM9:06 下山開始】
結局、山頂には1時間ほど滞在していた。
山頂からの絶景も名残惜しかったが・・・

「日本海に向かって降りていく、この下山道もヤバくない!?」
景色最高で気持ちいい!

【AM9:13 石室前】
大正9年に地元の人によって夏山登山道が整備されたときに建てられたものらしい。
当時の避難小屋ですね。

【AM9:41 6合目避難小屋】
私が下山する頃になると登ってくる登山者がどんどん増えてくる。
すでに登りのほうは登山者の長い列が出来始めていた。
そして避難小屋の前は人・人・人の大混雑。
6合目から8合目は基本一本道なので、登ってくる登山者とすれ違うだけで一苦労。
「早く登りに来ておいて良かった~」
やっぱり大山は人気のお山なんですね。

【AM9:50 行者谷分かれ】
ここの標識で夏山登山コースから行者コースに分岐する。
行者登山口までは、あと1.6㎞。

行者コースに入ると登山者の数は急に少なくなった。
上ってくる人はほとんどいない。
さっきまでの夏山登山コースと打って変わって静かな林間コースを行く。

【AM10:09 元谷】
樹林帯から急に開けたところに出ると、そこが‟元谷”という場所。
元谷は大山北壁から崩落してきた土砂がたまり、広大な河原状になった場所らしい。

ここから見る大山は屏風のように岩壁がそそり立ち迫力がある。
地図には大屏風岩・小屏風岩と書いてあった。

【AM10:15】
元谷を通り過ぎると登山道は再び沢沿いの林間コースに入る。

立派な大木が立ち並ぶ、静かで美しい道。

「森の中にいると癒される~」
行者コースって穴場なのかな?
混雑する夏山登山コースより、個人的には断然お薦め!

【AM10:26 行者登山口】
弥山山頂から80分で行者登山口へ到着。
下山は先行する若者のペースにくっついていったら速かったですね~
おかげで脚ガクガク(笑)

登山の無事を感謝し、行者登山口にある‟大神神社奥宮”を参拝する。

行者コースからの帰りは、そのまま大神神社の参道となっている。

ふもとの大山寺まで下りてくると参道のもみじが色づいていた。

この登山、唯一の紅葉写真。。。
「また、紅葉の綺麗な時に来たいなぁ」

‟モンベル大山店”
大山登山口や下山キャンプ場に隣接するモンベルのお店。
登山道具やキャンプ用品は全てここで揃う。
「モンベルさんも商売お上手(笑)」

【AM10:46 南光河原駐車場 到着】
今回のザックは‟ドイター”の28リットルザック「フューチュラ」
日帰り登山用のザックとして、かれこれ15年以上使っている。
使用頻度が少ないので、まだまだ綺麗。

帰りの車窓から
西側から大山を眺めると本当に富士山みたい。
今回の登山で実際に登ってみて、大山の色々な表情を見ることが出来た。
これで日本百名山は、北アルプス4座・四国2座・中国地方1座の計7座を踏破。
百名山全山踏破まで残り93座。
♪ so we go ハイヤー、ハイヤー ♪
「前人未踏の挑戦は続く・・・」(グレートトラバース風)笑
いやいや、私は百名山や三百名山制覇を目指している訳ではありませんが・・・
実際に登っている人はスゴイですね。。。
(田中陽希さん、日本三百名山・全山人力踏破達成おめでとうございます)

登山の〆はいつものようにソフトクリームで。
「雪をまとった大山も、きっと綺麗なんだろうな~」
今度は来年の4月頃、天気の良い残雪期にでも来てみようかな?
「また来よう!大山」
【編集後記】
初めての中国地方での登山。10月末で気候も良く、気持ちよく登ることが出来た。
期待していた紅葉はリサーチ不足で空振りに終わったものの、山頂からの景色は最高だった。大山は中国地方だけでは無く、全国的にも有名な山。その名に違わず多くの登山者が訪れていた。実際に登山道は歩きやすく、登ってくる登山者も老若男女幅広い。みんなに愛されている山だと感じた。
大山は登山のみならず、ゴルフやスキーなどのスポーツレジャーが盛んなうえに観光施設も多く、少し足を延ばせば米子市街で温泉や海の幸も楽しめる。地元・四国からも割と近いので、これから何回かは遊びに来ることになると思う。

登山に関してはユートピアコースという別のルートもあるが今度は是非、雪のある時期に来てみたいと思う。富士山のような独立峰で日本海から吹きすさぶ強風が恐ろしく、厳冬期は私の経験では難しいと思う。暖かくなった残雪期なら大丈夫かな?いろいろ準備して来年の計画にしたいと思う。
大山は日本百名山のひとつで、中国地方の最高峰。
私もスキーとゴルフで何度か訪れた事はありますが、登山は今回が初めて。
数年前から、いつかは登りに来ようと思っていた山です。

【AM6:00 南光河原駐車場】
土曜日の仕事を終わらせた後、夕方に自宅を出発し車で鳥取県へと向かう。
蒜山高原サービスエリアで時間調整したのち、午前12時に駐車場到着。
南光河原駐車場は今回の登山口である夏山登山口のすぐ近く。
早々に満車になる事が予想された為、早めに到着したが既に8割がた埋まっていた。
明日、日曜日の登山客は多そう、出発は6時に設定して眠りについた。

【AM6:03 夏山登山口 出発】
車の中で寝袋にくるまり、朝5時まで睡眠をとる。
途中、寒さで目を覚ましたが、午前3時前には駐車場は満車になっていたと思う。
予定通り朝6時に駐車場を出発。あたりは日の出前だが少し明るくなってきていた。

最初のうちは石畳の階段が続く。登山客はまだ少ない。
この時点で気温7℃。朝一で着込んではいるがやや寒い。

登山口から少し登ったところに「一木一石運動」の石置場がある。
私も小さめの石を二つ拾い、ザック両脇のサイドポケットに入れた。
これからの登りの事もあるので、ここらへんは控え目に(笑)

【AM6:17 大山1合目】
大山の夏山登山口には下から順番に合数の表示がされている。
この時点では知らなかったが、本日の目的地・弥山山頂が10合目となる。
これから山頂にむけて、この数を追って登っていくことになる。

【AM6:28 大山2合目】
2合目には団体の登山者さん達が休憩していた。
ここまで30分ほどの登りで身体も温まってきたので、先に進む。

【AM6:38 大山3合目】
このころには日も昇り、だいぶ明るくなってきた。
登山道は綺麗に整備された階段が続く。傾斜も緩いし、すごく歩きやすい。

【AM6:48 大山4合目】
ドライレイヤー含めて4枚ほど着込んでいたので暑くなって汗をかいてきた。
中に着込んでいた薄手のフリースを1枚脱ぐ。
この時点で、ファイントラック社のドライレイヤー・半袖Tシャツ・薄手のアウターシェルの3枚。

この辺りで標高1100m。
振り返ると、木々の間から米子の街と境港が見える。

【AM6:59 大山5合目】
休憩無しで、出発から1時間。マイペース登山でここまで順調。
先月の剱岳登山と比べるとハイキングコースといった感じ(笑)
このすぐ先に‟元谷別れ”という、夏山登山道と行者谷コースの合流地点がある。

【AM7:11 大山6合目】
6合目には樹林帯を抜けて、展望が開ける。

ここからは日本海まで綺麗に見渡せる。

6合目には立派な避難小屋が建っていた。
中には入っていないが、快適そうな避難小屋。

展望図を見る限り、右側のピークは弥山山頂、中央の少し雲がかかっているところが剣ヶ峰かな?
北側斜面は、「伯耆富士」と呼ばれる大山のイメージと違って切れ落ちた岩壁になっている事がわかる。

【AM7:23 大山7合目】
6合目からは徐々に斜度を上げる。
ここで標高1500mくらい。

真っ赤な実が目を引く。
「しかし、まったく紅葉してないな・・・」
今更ながらに気付いたが、大山の紅葉はまだ始まっていないようだった。。。
地元の登山者さんに聞いたけど、今年は暖かい日が続いたので例年よりも少し遅めだって。

【AM7:42 大山8合目】
「紅葉は無くても、景色は綺麗だよね」
そう自分を慰めながら登ってくると、早8合目。

ここまで来ると木道が現れて、山頂に向かう稜線が見通せる。
「なんか、ヤバいくらい綺麗!」

「この木道は、天空へとつながる道か!?」
山頂へと続く道が、朝日と青空に照らされて綺麗だ。
「来て良かった。。。」 紅葉無くても満足。

【AM7:48 大山9合目】
ついに9合目、山頂まであと少し。
8合目から先は特別天然記念物の「大山キャラボク」を保護するための木道を歩く。
この木道がすごく歩きやすい。
綺麗な景色にテンションが上がり、人が居ないところで思いっきり木道を駆け上ってみた。
(このへんは以前から見ているNHKグレートトラバースの田中陽希さんに影響されてます・笑)

山頂付近はキャラボクの群生が広がり、数日前に降った初冠雪の雪もまだ残っている。

【AM7:54 山頂避難小屋】
避難小屋が見えた、山頂はもうすぐ。

雪がわずかに残る、山頂までの道。

【AM7:55 大山山頂】
標高1709m 大山山頂 到着
登山口から2時間足らずで登頂。
コースタイムは3時間と考えていたので、思ったより早く着いた。
景色見ながら写真撮りながらマイペースで登ってきたけども
一度も腰を下して休憩していなかったから、こんなもんなのかな?
(ちなみに田中陽希さんは番組で、重い荷物背負って1時間45分で踏破していました)

頂上テラスからの景色も最高!
「風は無いけど、少し寒い・・・」
このあとは、お腹も減ったし、お楽しみの食事タイムかな。

大山(弥山)山頂 標高1709m
大山は鳥取県にある標高1729mの山。鳥取県及び中国地方の最高峰。
鳥取県西部の旧国名が伯耆国であったことから伯耆大山、
あるいはその山容から伯耆富士や出雲富士とも呼ばれる。
日本百名山や日本百景にも選定され、鳥取県のシンボルの一つとされている。
最高点は剣が峰であるが、剣が峰に至る縦走路が通行禁止とされている事や
古くから第二峰の弥山で祭事が行われたことから、一般には弥山を頂上としている。
(引用文)

弥山山頂には見晴らしの良いデッキテラスがある。
デッキの上には初冠雪の時の雪が残っていた。
山頂の気温は1℃。少し寒いが、登りで熱くなった身体を冷ますのに心地よい。

山頂テラスの奥からは剣が峰を望むことが出来た。雲が晴れて幻想的。
ここでカメラを構えていた登山者さん曰く、雲が切れるまでここで1時間も待っていたそうである。
グットタイミングで運が良かった(笑)

目をこらすと剣が峰に向かって人影が二つほど見えた。
「あれ人かな~?」
剣が峰までのルートは現在、崩落の危険性から通行止めになっているが、
バリエーションルートとして夏や冬に登る人もいるらしい。
「私は怖いから無理かな・・・」 通行止めにしておいてくれた方が諦めがつく。

景色を眺めているうちに身体も冷えてきた。
「ここらで飯にしよう」
まだ朝8時だけど、休憩無しで登ってきたので腹ペコだ。
前日夜に駐車場で淹れたコーヒーがまだぬくぬくで美味い。
(山専ボトルの保温力すごいなぁ)

メニューはいつもどおりの、おにぎりとインスタントラーメンだけど
寒い山頂で食べるには最強のメニューですね。
熱々に煮込んだカップヌードルが空腹の身体に染み渡る。。。

山頂に到着したころには10名くらいしか居なかった登山者が、
食事をしているわずか30分ほどの間にどんどん増えてくる。
山頂テラスも多くの登山者で賑やかになってきた。
「そろそろ帰りますか」

下山は来た道を戻り、‟行者谷分かれ”から‟元谷”を経由して‟大神山神社”に下りる行程。行きの行程より少し遠回りになるが、下りだし大丈夫だろう。
山頂の避難小屋には売店もあり、この日は9時から営業。
営業開始を待ってお土産を購入。トイレだけ済まして下山にとりかかる。

おっと、下山前に忘れないように登山口から持ってきた「一木一石運動」の石を置いていく。

一木一石運動は頂上の土砂流出による裸地化の回復の為に、
登山者一人ひとりが木一本、石一個をもって登り、頂上の回復を目指す運動。
大山の保護は多くのボランティア活動で成り立っているらしい。
「次はもう少し沢山持って、登ろうか。。。」

【AM9:06 下山開始】
結局、山頂には1時間ほど滞在していた。
山頂からの絶景も名残惜しかったが・・・

「日本海に向かって降りていく、この下山道もヤバくない!?」
景色最高で気持ちいい!

【AM9:13 石室前】
大正9年に地元の人によって夏山登山道が整備されたときに建てられたものらしい。
当時の避難小屋ですね。

【AM9:41 6合目避難小屋】
私が下山する頃になると登ってくる登山者がどんどん増えてくる。
すでに登りのほうは登山者の長い列が出来始めていた。
そして避難小屋の前は人・人・人の大混雑。
6合目から8合目は基本一本道なので、登ってくる登山者とすれ違うだけで一苦労。
「早く登りに来ておいて良かった~」
やっぱり大山は人気のお山なんですね。

【AM9:50 行者谷分かれ】
ここの標識で夏山登山コースから行者コースに分岐する。
行者登山口までは、あと1.6㎞。

行者コースに入ると登山者の数は急に少なくなった。
上ってくる人はほとんどいない。
さっきまでの夏山登山コースと打って変わって静かな林間コースを行く。

【AM10:09 元谷】
樹林帯から急に開けたところに出ると、そこが‟元谷”という場所。
元谷は大山北壁から崩落してきた土砂がたまり、広大な河原状になった場所らしい。

ここから見る大山は屏風のように岩壁がそそり立ち迫力がある。
地図には大屏風岩・小屏風岩と書いてあった。

【AM10:15】
元谷を通り過ぎると登山道は再び沢沿いの林間コースに入る。

立派な大木が立ち並ぶ、静かで美しい道。

「森の中にいると癒される~」
行者コースって穴場なのかな?
混雑する夏山登山コースより、個人的には断然お薦め!

【AM10:26 行者登山口】
弥山山頂から80分で行者登山口へ到着。
下山は先行する若者のペースにくっついていったら速かったですね~
おかげで脚ガクガク(笑)

登山の無事を感謝し、行者登山口にある‟大神神社奥宮”を参拝する。

行者コースからの帰りは、そのまま大神神社の参道となっている。

ふもとの大山寺まで下りてくると参道のもみじが色づいていた。

この登山、唯一の紅葉写真。。。
「また、紅葉の綺麗な時に来たいなぁ」

‟モンベル大山店”
大山登山口や下山キャンプ場に隣接するモンベルのお店。
登山道具やキャンプ用品は全てここで揃う。
「モンベルさんも商売お上手(笑)」

【AM10:46 南光河原駐車場 到着】
今回のザックは‟ドイター”の28リットルザック「フューチュラ」
日帰り登山用のザックとして、かれこれ15年以上使っている。
使用頻度が少ないので、まだまだ綺麗。

帰りの車窓から
西側から大山を眺めると本当に富士山みたい。
今回の登山で実際に登ってみて、大山の色々な表情を見ることが出来た。
これで日本百名山は、北アルプス4座・四国2座・中国地方1座の計7座を踏破。
百名山全山踏破まで残り93座。
♪ so we go ハイヤー、ハイヤー ♪
「前人未踏の挑戦は続く・・・」(グレートトラバース風)笑
いやいや、私は百名山や三百名山制覇を目指している訳ではありませんが・・・
実際に登っている人はスゴイですね。。。
(田中陽希さん、日本三百名山・全山人力踏破達成おめでとうございます)

登山の〆はいつものようにソフトクリームで。
「雪をまとった大山も、きっと綺麗なんだろうな~」
今度は来年の4月頃、天気の良い残雪期にでも来てみようかな?
「また来よう!大山」
【編集後記】
初めての中国地方での登山。10月末で気候も良く、気持ちよく登ることが出来た。
期待していた紅葉はリサーチ不足で空振りに終わったものの、山頂からの景色は最高だった。大山は中国地方だけでは無く、全国的にも有名な山。その名に違わず多くの登山者が訪れていた。実際に登山道は歩きやすく、登ってくる登山者も老若男女幅広い。みんなに愛されている山だと感じた。
大山は登山のみならず、ゴルフやスキーなどのスポーツレジャーが盛んなうえに観光施設も多く、少し足を延ばせば米子市街で温泉や海の幸も楽しめる。地元・四国からも割と近いので、これから何回かは遊びに来ることになると思う。

登山に関してはユートピアコースという別のルートもあるが今度は是非、雪のある時期に来てみたいと思う。富士山のような独立峰で日本海から吹きすさぶ強風が恐ろしく、厳冬期は私の経験では難しいと思う。暖かくなった残雪期なら大丈夫かな?いろいろ準備して来年の計画にしたいと思う。