2023年7月 北岳登山

god-field

2023年07月26日 23:10



北岳に登ってきました。
今年の初登山は北岳に登ってきました。

およそ1年振りの更新。1年経てば周りの状況もいろいろ変わるもので、
個人的には、息子2人が就職と進学で家を出て行き、夫婦二人暮らしに。
世間的には、新型コロナウイルスが5類に移行した事でようやく日常が戻ってきました。

私と言えば、今まで一度もコロナウイルスに感染すること無く、普通に仕事して
休日は旅行やゴルフ、自転車にスキーと趣味を楽しむ事ができて
幸いな事に仕事もプライベートも何の影響も受ける事はありませんでした。



コロナウイルスの収束に伴い、各地のスポーツイベントも復活。
5月に佐渡ロングライドで佐渡島一周210kmを走り、足攣りながらも何とか完走。
2週間後の翌6月には安曇野ハーフマラソンを走ってきました。

前置き長くなりましたが、迎えた7月の3連休のタイミングで北岳を目指す事に。



今回の計画では、広河原登山口から白根御池小屋を経由して肩ノ小屋でテント泊。
翌日は北岳山頂から間ノ岳を縦走、八本歯のコルから広河原登山口に戻る予定。

標高3000mのテント泊と、日本一標高の高い縦走路を歩くのが今回の目的。
初の南アルプス山行。天気不安定だが、どうなることやら。


【前日】




【AM11:30 芦安駐車場】

自宅を朝4時に出発。北岳の麓に位置する芦安駐車場には昼前に到着。
この日は3連休の前日、車は多いがバス停に一番近い第1駐車場に停める事が出来た。



北岳の登山口である広河原にはマイカー規制で入れない為、
ここからはバスでの移動になる。
平日の最終バスは13:00発と以外に早い。
「間に合って良かった。。。」




【PM13:00】

バス停のある白峰会館の食堂で昼食を頂き、13時のバスを待つ。
ここで乗る登山者は8名ほどだが、この路線バスは甲府駅発
バスは定刻を少し過ぎて到着。既に何名かの登山客が乗車していたが何とか座れる。




【PM14:10 広河原バス停 到着】

バスは約1時間で北岳登山の玄関口、広河原に到着。
道中はけっこうな山道を上がって行く。だいぶ標高を稼いでくれたようだが
「これは座れないとキツいなぁ・・・」

明日は3連休の初日。広河原行きのバスは登山客で一杯に違いない。
甲府駅から2時間、駐車場のある芦安からでも1時間。
これをギュウギュウ詰めのバスならきっと耐えられないだろう。。。




【広河原山荘】

北岳の登山基地、広河原インフォメーションセンターの隣。
バス停のすぐ前にある山荘。
昨年2022年6月に新築移転して、リニューアルオープンしただけあって綺麗で立派!



もちろん、山荘なので宿泊可。
ただ、本日の宿泊地はここに非ず・・・




本日の宿泊地は、吊り橋を渡って・・・



対岸の・・・


広河原テント場です。
せっかくテント泊装備で来ているので、前泊もテント泊です。




【PM15:00】

で、いつものように本日の「我が家」 完成!
緑豊かなキャンプ場チックなテント場。
地面は砂土で極めてフラット。



今日のお宿はリバーサイドホテルです(笑)
「川の流れ激しめで、少しうるさいですが・・・」


本日はここに前泊して、明日の登山に備える計画にしていた。
明日は日の出前の朝4時に出発、北岳山頂直下の肩ノ小屋テント場を目指す。

北岳登山の本格シーズン到来を告げる3連休。
明日のテント場の争奪戦はきっと激しいものになるだろう・・・
明日の始発バスで乗り込んで来る多くの登山客に一歩先んじて出発する作戦だ。




【広河原インフォメーションセンター】

まだ明るく、日没までだいぶ時間もあるので付近を散策。
こちらの建物では、バスの乗車券の販売・トイレ・更衣室・ロッカーなどがある。
登山に関する情報を教えてくれる窓口もあり、登山届はこちらで提出した。



北岳登山のコースはかなりの急登と聞いている。コースタイム的には全然、問題ないのだが、天候の回復が思ったより遅れているみたいだ。
「雨の中、濡れたテント背負って歩くのはイヤだなぁ~」




広河原山荘も見学

建物は鉄筋コンクリート造の3階建て。
外観や内装はふんだんに木材を使い、山荘というより旅館やホテルみたい。



「中に入るとホラ、これ完全にリゾートホテルでしょ!」
やはり、本日の我が家「リバーサイドホテル」とは全く比較にならんな・・・


それでも、今回の秘策はココでの夕食を予約していた事だ。


本日の御夕食
南アルプス市産 『厚切り桃源ポーク シャリピアンソース』

「これで明日の登山も頑張れそうだ」 (笑)





北岳 標高3193m


北岳は、山梨県南アルプス市にある標高3193mの山。
南アルプス北部に位置し、富士山に次ぐ日本第2位の高峰である。
日本百名山に選定されており、同じく日本百名山の間ノ岳、日本二百名山の農鳥岳
とともに白峰三山を構成し、「南アルプスの盟主」とも呼ばれる名峰である。
当山から中白根山を経て間ノ岳への約4kmの稜線は「天上の散歩道」とも呼ばれる。
(引用文)


【1日目】

昨晩は夕食を食べた後、すぐに就寝。
久しぶりのテント泊であったがぐっすりと眠れた。
夜中に少しパラパラとテントを叩く音がした気はするが、
雨はほとんど降っていないようだった。
天気予報を確認したいところだが、広河原周辺は携帯(au)の電波が全く入らない!
どうりで昨日は平日にも関わらず、仕事の電話が鳴らなかった訳だ(笑)




【AM4:00 広河原テント場】

この日は午前3時には起床。朝飯のおにぎりだけ食べて、すぐにテントを撤収。
ほかの登山者も起き始めて、用意を開始しているところだ。




【AM4:10 登山開始】

まだ夜明け前なのでヘッデン点けて登山スタート。
時間的にすぐに明るくなってくるだろう。
とりあえずは白根御池小屋を目指して歩き出す。
コースタイムは標識の表示で3時間ほど。




出だしは鬱蒼とした森の中を歩く。人気の登山道とあって、道は極めて明瞭。
歩き始めて30分ほどで、空も明るくなってきた。




【AM5:10 第一ベンチ】

スタート1時間で最初の休憩場所、第一ベンチに到着。
まだ登りはじめで休む事も無いが、ここには足を止める出来事が。



数日前にネットニュースで見かけて話題になっていた焚火跡。
ある登山者がここで焚火をした挙句、焦げた飯盒などのゴミを放置していった場所だ。
焚火跡には、調査中のため現況保存をする旨と登山マナーのお願いについて記載されていた。




第一ベンチからは急登が連続する。
テント装備の重い荷物にこの急登、たまらず息が上がる。




【AM5:50 第二ベンチ】

広河原から白根御池小屋までは、いくつか休憩できるベンチが設置されている。
特に表示がないので、どれが何番のベンチかはっきりした事は分からないが、
休憩できそうなベンチ自体は道中で4つぐらいあったように思える。
ここまで来ると、少し景色も開けてきた。




【AM6:40 白根御池小屋 到着】

広河原から2時間30分で白根御池小屋に到着。だいたい標準タイムぐらいですかね?
登山道は整備されていて歩きやすいのと、天気が曇りで涼しいので今のところ何の問題も無い。




白根御池小屋のテント場

昨日は14時には広河原に着いていたので、ここでのテント泊の選択肢もあった。
ただ今日の行程は‟肩の小屋”までなので、そう焦る必要は無いはず。
「雨も降りだしてきたので、少し休憩しようか」

この日は3連休の初日。
予約の必要な「白根御池小屋」・「肩の小屋」・「北岳山荘」は既に満室。
テント場でさえも、白根御池小屋と北岳山荘のテント場はすでに予約で一杯。
唯一残されているのは、予約の要らない「肩の小屋テント場」だけだった。



肩の小屋まではコースタイムでおよそ3時間。
始発バスで上がってくる登山者よりは、約2時間は早く行動出来ていると思われる。

ただ、ここからの「草すべり」と呼ばれるコースは急登で有名なんですよね。
「私の鈍足で果たして、テント場を確保できるのだろうか!?」

白根御池小屋でゆっくり1時間の休憩の後、出発する頃には雨は止んでいた。




ただ、この草すべりの登りがキツイのなんの。。。
九十九折の急坂をひたすら上っていく。
写真撮る余裕も全く無いが、唯一富士山が見えたので一枚パシャリ。




【AM9:20 二股分岐】

白根御池小屋から1時間40分。かなり標高を上げてきた。
ここからは少し急登も緩んでくる。



しかも、ここらへんはお花畑!
ふだん高山植物にはあまり興味が無いのだが、
草すべりの急登の先に見る花は心に沁みる。。。




【AM10:15 肩ノ小屋北稜線】

草すべりを登り切り、やっとの事で稜線に出る。するとここからは、いきなりの爆風!

「これはヤバい。。。」
谷から風が吹き上げてきて、真っすぐまともに歩けない・・・
風速20mを超える強風で、急激に体力と体温を奪われていく。




【AM10:30 肩ノ小屋 到着】

広河原登山口から6時間20分。白根御池小屋から2時間50分で
ようやく本日の宿泊地、肩ノ小屋に到着。

ところが、 「景色真っ白・・・おまけに爆風。」

実は白根御池小屋で山小屋の御主人から山頂の強風の事は聞かされていた。
昨日も山頂付近は風速20m以上の強風でテントを飛ばされた人が居たと聞く。
途中で下りてくる登山者も、昨日はテント泊を諦めて小屋に避難したそうだ。

「ここでテント張れるのか!?」 と本気でそう思った。




で、本日の「我が家」 完成!

肩ノ小屋でテントの受付を済ませて、設置場所を物色する。
ちょうど肩ノ小屋の真下のAサイトは強風の風裏になっていて風速は穏やか。
少し斜めだが贅沢は言ってられない。
稜線のB・Cサイトはとてもテントを張れる状態に無かった。




とりあえずテントさえ張れれば一安心。
身体も冷えたので、すぐに寝袋に包まり、お湯を沸かして暖をとった。
(テント内が散らかっているのはいつもの事です)

本来の予定ならまだ時間もじゅうにぶんにあるし、
この後に北岳山頂まで登る計画にしていた。



しかし、山頂への道はこんな感じ
山頂どころか10m先も見えない・・・
「今日はやめとこ。」
相変わらず止まない強風にも心が折れた。今日は天気の回復を望むのは無理だろう。




そんな事をしている内にも、続々と辿り着いた登山者たちがテント場に溢れる。
皆、テントを張れる場所を探して右往左往。

それでも皆さん、張り縄などをかわしながら譲りあってテントを設置していました。
山小屋を予約していなければ、今日泊まるところはこのテント場しかありません。




【PM16:00】

テント内で少し昼寝して起きたときには、すでに周りはテントだらけ!
それでも続々と増える登山者にテント場はカオス状態。
足の踏み場も無い、まさに難民キャンプ!

「ホント、今日は早く出発して良かった~」
とりあえず今日のテント場争奪戦には勝利した模様。






その後もテントの数は増え続け、小屋脇の通路から最も風の強いB・Cサイトまで
テントで一杯。

写真ではわからないが、
風速20m超える強風で凄まじい状態です。


私も暇だったので強風でテント張るのに苦戦している人をお手伝いしました。
あまりお節介はしないのですが、こんな所でテント飛ばされたり破損させたりして
テントを失う事になれば、まさに死活問題です。




【北岳 肩ノ小屋】

「それに引き換え、小屋の中は平和そうですね。」
山小屋もコロナ以前は定員オーバーでもギュウギュウ詰で宿泊者を受け入れていたのだろうが、今現在では完全予約制にして、予約した人しか泊めさせてもらえません。

それでもこの日の宿泊者は多く、スタッフの皆さんも忙しそうに働いていました。
私はここで登頂記念のお土産を購入、軽食メニューで頼んだ温かいラーメンは最高に美味でした。



「明日の天気は回復傾向みたいですね」




明日は3時起床で、北岳山頂で御来光。その後、間ノ岳まで縦走する予定。
晩飯食べて、早く寝よう。

「どうか明日は晴れますように」





白根御池小屋テント場


【2日目】

前日は日没前に就寝。
肩ノ小屋まで上がってきてもauの電波は弱く、スマホはほぼ役に立たず。
ガスで景色も見えないので、昨日の午後はほとんど何もすることが無かった。
それでも、テントを張った場所は風も無く快適、ゆっくりと熟睡できた。
稜線のサイトはほぼ一晩中、強風が吹き荒れていただろうから雲泥の差だろう。




【AM3:30】

この日は4時の出発に備えて、午前3時前には起床。
期待を込めてテントの外を覗くが
「相変わらずのガスガス・・・」

本来ならすぐに荷物をまとめて出発する予定だったが、
テントの撤収を諦め、ゆっくりインスタントラーメンを温めて朝食。
(向かいのテントの人もチキンラーメン食べていました。山で食べるチキンラーメン最強・笑)

この日のプランは2つ用意していた。
①朝起きて天気が良ければ、テント背負って北岳登頂後に間ノ岳縦走。
  八本歯のコルを経由して、そのまま下山。当初の計画である。
②朝天気が悪ければ、ここにテントを残して北岳・間ノ岳をピストンして
  テント撤収後に草すべりを経由してもと来た道を戻るルート。

「天気悪いから、これはもうプラン2だな。。。」




【AM4:30】

山頂での御来光のために淡い期待を持ちながら、4時にテントを出発。
北岳山頂までは約40分の道のり。荷物はアタックザックの軽い荷物なので楽だが
日の出時間も近くなり若干明るくなってきたものの、景色真っ白。




「あれが山頂か?」




【AM4:40 北岳山頂 到着】

日本第2位、標高3193mの北岳山頂に到達



「なんも、見えね~!」
前日に天気悪くても、日の出時刻頃に急に雲が晴れる場合もあるのですが、
この日は完全に「Bad Day バッドデイ」でしたね。

プラン②にはオプションを用意していた。
選択肢としては、このまま間ノ岳を縦走するプランと
間ノ岳縦走を諦めて肩ノ小屋に戻り、テントを回収して下山するプラン。
今回の目的は北岳登頂のほか、間ノ岳縦走も目的としていただけに悩むところ。



その時、間ノ岳方面から一人の登山者が山頂に上がってきた。
その登山者はどこかテレビで拝見した事がある方だったので、
お声掛けして少し話しました。

彼は日本一過酷と言われる山岳レース「TJAR」(トランス・ジャパン・アルプス・レース)の完走者。
今日は農鳥岳を午前2時半に出発して、わずか2時間で北岳山頂まで辿り着いたところ。
レースのトレーニング中で、この後は鳳凰三山に向かわれるとの事でした。
「いったいどんなコースタイムで歩いているんですか!?」

私も感心する事しきりでありましたが、
トレーニング中のため、その選手はすぐに肩ノ小屋方面に向けて下山していきました。
彼は私とは同年代。そんな彼がこんな悪天候の中、暗いうちから登ってきたのか・・・

そんな話を聞いた後の私の選択肢は・・・
「今日は天気悪いし、このまま下山しよ。」

「彼とは技術も体力も全く違うし、ましてや目指しているところが大きく異なる・・・」
私もNHKの「グレートレース」や「グレートトラバース」は大好きで良く見ているので
実際に選手の話を聞けて、とても嬉しかったです。




撤退を決めたので、山頂で暫くのんびりする事に。
景色真っ白ですが、幸い雨は降っていませんでした。



山頂の岩場に咲いている高山植物の写真を撮ったり、



続々と山頂に上がって来られる方の記念撮影をしてあげたり、



なんだかんだで1時間ほど山頂に居ましたが、天候の好転は無さそうですね。
「今日は、諦めて下山しますか」




【AM7:10 肩ノ小屋テント場 撤収開始】

山頂からの下山はスイスイと30分程度で下りてきた。
残念だが、もしあのまま間ノ岳へ向かっていてもハードな行程になっていたと思う。
「テント場からの綺麗な景色も見たかったけどなぁ~」




【AM7:40 肩ノ小屋 下山開始】

さっさとテントを片付けて、肩ノ小屋をあとにする。



「北岳に来ただけ。」
肩ノ小屋の看板は、この日の登山者の合言葉になってました。
皆さん山頂に到着しては真っ白な景色を目の前に、この言葉を口にしていましたよ。
山小屋の人も悪気は無いのでしょうが、ナイスセンスです(笑)




【AM8:15】

下山途中の正面に「鳳凰三山」が見える。



あれが地蔵岳の「オベリスク」かな?
鳳凰三山も縦走してみたい、お山ですね。




【AM9:00】

「草すべり」通過中。たくさんの登山者が登ってくる。

と、ここで落石発生。
「ら~くっ!」 と言う大きな声とともに、上方から石が転がり落ちてくる。
石の大きさは直径30cmのヘルメット大。声に気付いた時には
頭上30mほど上から勢いよく転がり落ちてきて、私の前方3mほどを通過していった。
「掛け声なかったら、危なかったかもね。。。」

その後も10分もしない内に2度目の落石。
これも同じぐらいの大きさで、だいぶ下まで転がり落ちて行った。
この日は登ってくる登山者多数、下山する人も多数で、双方の行き違いにだいぶ気を使った。登ってくる人は急登による疲労、下山する人は少し焦りもあるのだろうか。
「慎重に行動してても、落石は起るんですね」

草すべりは九十九折りの登山道なので、下の登山道の方にも「ら~くっ」の声を叫んだが、幸い負傷者は出ていなかったようだ。




【AM9:40 白根御池 到着】

長い「草すべり」の下りの末、ようやく白根御池に到着。
振り返ると、北岳山頂付近はまだ雲の中の様子。
下ってきた「草すべり」の登山道を登っていく沢山の登山者の姿も確認できる。



【白根御池】

昨日とは違い、白根御池には青空が広がっている。
池の畔の説明文を読んでみると、白根御池は竜神の神様を祀っているところで
ここの神様は「雨乞いの神様」らしい。
「次回はここで晴天を祈ったほうが良いのかな?」
(それとも、何もせずに通過すべきか?)




【白根御池小屋】

この日は白根御池小屋も登山客で一杯。夏山シーズンの到来。



ここまで下りてくると堪らぬ暑さに、アイスクリームを頂く。
昨日の登山では強風による寒さに震えていたのに、この日は猛暑で滝汗。
「アイスクリームが美味い!」




【PM12:40 広河原登山口 到着】

肩ノ小屋からちょうど5時間で広河原登山口まで無事、下山完了。
最後は猛暑と長い下りで、身体クタクタ・・・。




【PM13:00 広河原山荘前】

この日、車を停めている芦安駐車場行きのバスは14時発。
少しバスを待とうと思ってたけど、ちょうど乗合タクシーが停まっていた。

乗合タクシーは時間に限らず、乗車人数が揃えば発車してくれる。
芦安駐車場までは一人1500円。バスと違って必ず座れるのでお勧め。
おかげで予定より1時間以上早く、山を下りる事が出来た。




広河原から眺める北岳山頂は依然として雲に覆われていた。
今日から翌日にかけて天気が回復する予報。
「明日の山頂からは素晴らしい景色なんだろうなぁ」

少し後ろ髪を引かれながら、帰宅の途についた。
「北岳、またリベンジに登りに来よう!」



【編集後記】

今年の初登山は北岳へ。初めての南アルプス山行、しかも日本第2位の標高を誇る名峰という事で期待もあった。しかし結果は天候的には残念なことに。梅雨明け前の不安定な時期だから仕方が無いが少し天気を読み違えた。
スケジュール的には3連休での山行のため混雑は予想していた。しかも山小屋やテント場は既に予約で一杯。行程的にも制約がある中で計画した登山だった。それでも一日前に登山口で前泊したおかげで、余裕のある快適な登山になった。
北岳への登山道は歩きやすく整備されているが、標高差1700m以上を一気に上がる急な登りは容易くは無い。それでも今回、テント装備の荷物を背負って登れたのはコロナ開けに再開した運動のおかげか。



今回の目的の一つである北岳登頂は最低限、果たす事はできた。「北岳に登って北岳」という考え方もあるが、広河原山荘での豪華な食事・2泊してゆっくり過ごしたテント場・爆風や落石などのアクシデント・そして山頂でのTJAR選手との出会いなど、なかなか楽しい登山ではあった。
今回出来なかった間ノ岳縦走は次回のお楽しみに。この件については秋に登山仲間と一緒に、今度は小屋泊で登る事を既に計画中。次回は良い天気の中で「天上の散歩道」と呼ばれる日本一標高の高い縦走路を歩いてみたい。

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